文化・芸術を紡ぐ
印刷技術
人々に感動や生きる喜びをもたらす、音楽、演劇、舞踊、映画、アニメーションなどの文化・芸術は、人生を豊かにし、社会を活性化する上で、その果たす役割は極めて重要です。
私たちメディア グラフィックスは、美の再現に徹底してこだわった高品位印刷技術を通じて、その発展に寄与しています。
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- 美術館・博物館ギャラリー
- 展示用の宣伝媒体、図録、館内の装飾、グッズなど様々な印刷媒体を通じて、本物の芸術の魅力をさらに輝かせます。
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- 日本の伝統文化
- 企画展示用のチラシや、定期刊行物の印刷を通じ、古来から脈々と伝わる伝統芸能、伝統工芸の振興をお手伝いします。
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- 化粧文化と女性
- 運営する化粧や髪型、よそおいの文化・歴史に関する情報の提供を通じて、展覧会や出版物のご案内・ご購入、収蔵品の紹介をサポートします。
Special Interview
文化芸術の世界では、そのものの「美しさ」をビジュアルとして再現し、「伝える」「残す」ということがとても大事です。
ポーラ文化研究所 所長 ポーラ伝統文化振興財団 理事長
小西 尚子 様
- 普段のお仕事を通じて、
印刷媒体をどのように利用されていますか。 - ポーラ文化研究所もポーラ伝統文化振興財団も情報発信の一環としてイベントを開催する機会が多いので、そういう時にパンフレットを使って活動紹介をします。口頭で紹介するよりビジュアル見ていただいた方が分かりやすいですから。例えば伝統文化振興財団では、財団で制作した記録映画の上映会やワークショップもよく実施するのですが、事前にチラシを配布したり、会場にポスターを貼って告知したりしています。大学と連携し、学生を対象に講義を実施することもありますが、その際には、私共の機関紙「伝統と文化」を教材として使用することもあります。印刷物でないとそうしたことができないですよね。前号の機関誌では、特集が長浜曳山まつりだったので、財団制作の映画とセットにして大学で講義をしました。映画を見ていただいた後、この機関誌を使って勉強するなどして利用しています。
- デジタル時代の昨今、文化・芸術の振興にとって、印刷の果たす役割とは何でしょう。
- 実は、私たちの取り組みの中で象徴的なことがあって、もう5、6年前ですか。機関誌の部数を減らし、デジタルブックにしてWeb配信に切り替えたことがありました。それはひとつの試みとしては良かったのですが、実際はホームページまで来てくださる方にしか読んでいただけないわけです。今の段階では、まずは財団の活動を知らない方に見て触れていただくということが最も重要だと考えて、紙媒体に戻しました。現在は、逆に部数を増やして、先ほどお話したワークショップやイベントの場で配布するなどして活用しています。
デジタルの時代だからこそ、「肌感覚」とか「体験」による感動というのはとても大事だと思っていまして、そういうときに「皆さん、じゃあ、スマホを出して見てください」と言うわけにはいかないですよね。「リアルな価値を伝えていく」ということには、やはり印刷というのは欠かせないのかなと。 口頭でいくら表現しようとしても、すべてが伝わるものではありませんので、そこには「ビジュアル」が必要。例えば高価な蒔絵の作品を紹介する時は、講義や講演の場に現物を持っていくということは、なかなか難しい場面もあります。だからこそ、そのものの「美しさ」をビジュアルとして「伝える」「残す」ということはとても大事。本物よりも美しく見えるくらいのビジュアルというのはデジタルだとなかなか難しいということもあります。 - メディア グラフィックスの印刷について、
今後さらに、期待することは何でしょうか。 - 一時期、もう本はなくなるのでは? という話もありましたけれど、実際のところはそうではないですよね。例えば、本を読むという行為も、本とスマホやタブレットとでは、読むきっかけも行為も違うと思います。いつでも自分の目につくところに「本」がある。それが「本」という存在感や趣きだと思います。それは、デジタルの世界にはありません。だから、印刷物はなくならないのではないかなという気がします。特に文化・芸術の世界では、大切なものだと感じています。ですので御社には、これからも、顧客ニーズをしっかりと把握していただいて、専門的な技術の中で我々が求めている以上のものを提供してくださるととてもありがたいなと思いますね。